借金・債務の相続


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相続を行うとプラスの財産だけでなく、債務(借金など)のマイナスの財産も相続します。

よく勘違いしている人がいますが、遺産分割協議で共同相続人の内、特定の人に財産すべてを相続させることにしても、その特定の人がすべての債務も相続するわけではありません。

債務は相続開始とともに共同相続人に相続分に応じて自動的に相続され、遺産分割協議で誰々が債務を相続すると決めてもそれを債務の債権者に主張することはできません。

よって、裁判所による手続きなどを行わない単純相続、つまり一般的に考えられている普通の遺産分けによって自分に全然プラスの財産が入ってこないようになっていても、故人の債権者からしっかり借金の請求が来る場合があります。

では遺産協議のときに借金は誰々が支払うと決めたのは意味が無いのかといえばそうではなくて、これを債権者には主張できませんが自分達(共同相続人)の中では有効ですから自分が請求を受けて支払った分は、借金を支払うと決められている人に対して請求できます。ただ、借金を支払うのはあの人だからあの人に請求してくれ、と債権者に主張できないだけ、ということです。

じゃあ、プラスの財産もいらないけど絶対に請求に来てほしくなければどうしたらよいかといえば、裁判所の手続きである相続放棄を行えばよいことになります。相続放棄をすればプラスの財産もマイナスの財産も相続しなくなります。正確には相続放棄を行ったひとはその相続につき、初めから相続人でなかったことになります(民法第939条)。

ここで注意すべきは、裁判所での手続きを行わないで遺産分割協議で自分は全く相続しないということを相続放棄と表現する人がいますが、これは法的な相続放棄ではありませんので、上記のように借金があれば債権者から請求が来ることがあります。